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2018.12.06「見えないようになって見えたもの」
~中途失明の体験から~盲目のセラピスト西亀 真から学ぶ②

 本年10月16日に盲目のセラピスト西亀 真さんの講演を直接聞いた人の話によると、スラリと長身で大変優しい口調でユーモアがあり、人が一番いい顔になるのは「人を褒めているとき」で「感謝以外に幸せになる道なし」という言葉に感銘を受けられたそうです。では、西亀さんの名言をご一緒させてください。

④後悔の気持ちを先取りする
 40代後半で盲学校1年生だった私は、夏休みの最終日、やると決めたことができないことばかりで、後悔と自己嫌悪の気持ちで一杯だった。3年生の夏休み入る前に「後悔の気持ちを先取りしよう」と思った。今から1カ月後のダメな自分を想像しながらも、ふと我に返ったとき、やる気を取り戻せるようにした。それ以来、休みの前や何か大事なことをするときには、いつも時間を巻き戻すような人生の「やり直し術」を実践している。そうすると、以前に比べて後悔することがなくなった。ぜひ自分の気持ちを未来に飛ばしてみてください。

—希望の未来を想像して、毎日コツコツと努力していく重要性はよく言われるし、知っていても中々できない我々です。今回逆にいつも後悔している我々を逆手にとって、後悔したくないなら、今やるべきことを、毎日真剣にやっていくことで、やる気のモチベーションを保つやり方を教えられたようです。さっそく年を取り、ヨボヨボになり、どこへも行けなくなった自分を想像しながら、日頃から体力を整え、やれることはどんどんやっておこうと思っている自分がいます。

⑤捨てたピースをごみ箱から拾い上げる
 盲学校の先生からアインシュタインの言葉「私は神様のつくったパズルを解く」を教えられた。ふと思ったことは、自分自身ジグソーパズルであり、仕事・趣味・経験したこと・出会った人・本・映画などの言葉の数々がパズルのピース。最後のパズルがピタリと合い、「自分の人生」というパズルが完成する。でも、このピースは自分にとって都合の良いピースばかりではない。このピースを捨ててばかりでは、パズルは完成しない。「捨てれば捨てるほど自分の人生は穴だらけになってしまう」私は「目が見えないという欲しくはないピース」をごみ箱に捨てた。あるとき、恐る恐るそのピースを受け取り、「自分の人生」というパズルにはめ込んでみた。その瞬間。人生が大きく変わった。新しい考え方、新しい幸せの形。このピースがどんどん「自分の人生」というパズルにはめ込まれていった。
 「目が見えなくなるピース」を受け取ったことで、カウンセリングの仕事に出会い、新しい友達ができ、人の優しさに触れ、素晴らしい幸せが訪れた。私は今、目が見えていたときより幸せです。

—我々は今の自分の価値観が一番大切で、他の価値観を受け入れることは時として、容易でないもの。でも、その小さな価値観が、もっと大きな幸せを呼び込む障害になっていることもあるようです。降りかかってくる自分にとっていやなもの、困難なことをしっかり見つめて、自分のピースにしたら、新しい発見があるかも知れません。

合掌

2018.11.06「見えないようになって見えたもの」
~中途失明の体験から~盲目のセラピスト西亀 真から学ぶ①

 広島県三原市で1957年に生まれ、百貨店のシステムエンジニアとしてコンピューター部門で勤務していた西亀さんが、1995年に目に難病「網膜色素変性症」を発症します。だんだん視界に黒い穴が開きだし、失明していく恐怖にさいなまれる体験から、それを見事に克服し、現在の体験を元に、各地で講演され、時として壁に阻まれ、夢をあきらめかけている人に「幸せの入り口」を見出し、幸せの実現の手伝いをしています。その著書に多数の名言があります。我々の生きる指針となるお話をひも解いてみます。

①戒壇めぐりへの挑戦
 少しずつ目が悪くなっていくそんな日々の中、戒壇めぐりを体験した。見えなくなる未来を想定して、家で目をつむって歩いたり、風呂に入っていたりはしていたが、実際の暗闇はどれほどに目を押し開いても見えない。本当に目がみえないということの怖さを実感した。しかし、怖さに慣れるまで何度もやると決心し、三度目に暗闇を抜けた時、光が突然自分を包み、「大丈夫だよ」と励まされるようで、恐怖心はゆっくりと薄らいでいった。そのとき、ふと「心を整える方法」を思い出しました。不安や怒り、後悔の気持ちは決して消滅させることはできないが、心の外に置くことはできる、というものです。
―自分も何度も戒壇めぐりをやりましたが、最初は視力を本当に失ったような恐怖を覚えました。自分を追いつめて自分の弱さを克服していく方法を作者は選択したようです。逆療法もときには必要だと感じました。

②「弱み」をさらしてしまう勇気
 いよいよエレベーターで、ボタンを押せなくなったり、自販機にお金を入れることが出来なくなったり。でもヘンな人に思われたくない私は、身体を使ったり、時間を使ったりしてバレないように装っていました。ある盲人にこの話をしたら、「西亀さん。白杖をもちなさい。そうすれば、全部解決しますから」 、本当でした。
―われわれも自分の弱さをつい隠してしまいがち。自分の「弱さ」をさらしてしまえば、きっとラクになり、そして自分が克服すべき方法を探し出すスタートになるに違いない。

③自分の考えや行動を狭めてしまう。「思い込み」
 行きつけの居酒屋へ行くときは、白杖を折り畳み、カバンに入れていました。知り合いに見られるのが、恥ずかしかったからです。あるカウンセラーから何故仕舞うかと聞かれて居酒屋はだめでしょうと聞かれると、<白杖をもっている人が飲みに行くのは許されないという心がある>と言われ、頭を殴られた気分になった。
―自分はこういうものと決めつけてしまうことが、行動範囲を狭め、相手の行動も理解できなくなり、対立が生まれることもある。自分には「思いこみ」があると考えることも重要だと感じます。
以下次号に続く

合掌

2018.10.06良き風の吹く「タニサケ塾」に参加して

 少し前より、華厳寺「立花屋」から「池田温泉」に場所を変えて開催しており、また今回は参加者を絞り、自己紹介や講演会も交えて旧交を味わう風情での開催でした。初日だけの参加になりました。感想としては、参加している経営者の一部の方たちの自我が出過ぎている。出過ぎてしまって、多分、会社でも部下の気付きという成長を奪ってしまっているのではないか、ということでした。自分に振り返り、自分の意見に拘って人の話を聞くふりをしているときがあり、こういう態度が自分の成長を止めている。いつの間にか素直さを忘れ、自我の言葉遊びでことを解決しようとしている自分に気付かされました。人の振り見てわが身を直せ。反省です。
 参加者のみやざき中央新聞の水谷編集長から聞いた話を紹介します。「ワクワク」という感性の発信のコツは、日頃からの五感を研ぎ澄まし、見聞きしたことを頭でまとめて、 即座に発信していくこと、と教えられました。これを磨くにはやはりハガキである。出会ったその方を思い出しながら、その人がワクワクし、元気になる言葉を並べていくことだと思いました。また、映画を撮り終えたばかりの高倉健に「これからどんな映画にでたいですか?」と質問すると「今は何も」と言いながら、「どこかで…いい風に吹かれたいと思います。きつい風ばかりに吹かれていると、人に優しくなれないですから…。いい風に吹かれるためには、意識していい風の吹きそうなところへ体と心を持っていくんです。じっとしていてもいい風は吹いてきませんからね」との言葉にも感動を覚えました。自ら求めて良き風が吹くところに行く必要性を感じました。正にこの「タニサケ塾」かも知れません。
 また、ジャパネット高田の社長の言葉は、商品の説明ではなくて、そのものがあると周りがどのように変わり、どのような幸せがあるかを説明すると聞かされ、「もの」ではなくて、「ことがら」を売ること。売ることの根幹に気付かされるお話でした。
 二日目の早朝に退出するときは、もう一日この人たちと学びたいと強く思いました。なぜなら実践している前向き人間ばかりで、彼らとじっくり交えて話合えば、多くの学びが相乗効果で得られるに違いないと感じたからです。是非またそんな機会を生み出していきたく思っています。ありがとうございました。変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

合掌

2018.09.06祈り~サムシンググレートとの対話

 ご縁があり、自主上映で白鳥 哲監督の「祈り~サムシンググレートとの対話」という名の映画を観賞させていただきました。30人程度入ればいっぱいの部屋で8割が女性でした。内容は世界人類の人々がしぜんにやっている「お祈り」を科学的な視点で分析するというものです。祈りの本質を事例を挙げて迫っていました。
 同時多発テロを知ったアメリカ人が救出を祈った瞬間に、多くの電磁波が乱れたこと。また、何も知らされていない病院の人々に何万人規模の人々が一斉に祈り続けたら治癒率が格段に上昇したことなどが、科学的に証明されていました。
 まるで空中に多くの伝達物質があり、その伝達物質が相互にプラスの作用を及ぼしあうようだと。また、中で筑波大学の村上和雄名誉教授は言います。「心の働きと遺伝子の動きは連動していて、笑顔を中心としたポジティブな心の働きが、遺伝子をオンにして、その遺伝子の色は赤である」と。逆に、「怒りを中心としたネガティブな心の働きに遺伝子はオフとなり、この色は緑になること」が、自分が起こした研究会「心と遺伝子研究会」の中で確かめられたというのです。
 遺伝子のオン・オフの状態が色彩で確認できるようになること自体が驚きですね。自分はこのオン・オフの状態の違いが「明るく、楽しく、元気に」に生きている人とそうでない人に分かれる決定的な違いだと思っています。遺伝子をオンにすると良いことが多いようです。ガンからの生還者「ガンサバイバー」の話を見聞きすると、「ガン細胞」に対しても感謝の言葉を祈り続けている人が見事元気に暮らしている事例があります。実際にガン細胞が発生するのは、例えばある臓器を補う細胞の代役をやっているのであり、ガン細胞がなかったら、この臓器に穴が開いて、空気が入り即死らしいです。細胞の代役をやってくれるガン細胞に感謝するとはこのような事実からです。これに気付いてガンになるスイッチオフの生き方を反省して、祈り感謝するスイッチオンの生き方をするようになるから、ガンも退散していった結果であると思います。
 「祈り」は人に対しても自分に対しても、常にプラスの力を生み出してくれる生きる知恵。この映画でそんなことを感じました。これからも大いに祈り続けていきたい。「地球に恩返し」のために。そして「いそのグループ全体の幸福」のために。

合掌

2018.08.06習慣を変えると性格が変わり、性格が変わると運命が変わる

 最近、この言葉が気になります。「習慣を変えると性格が変わり、性格が変わると運命が変わる」味わえば、味わうほど、深い言葉のように思います。
 人は誰しも幸せな生活がしたいという欲求があります。誰とでも仲良くしたいし、自分のことを深く理解し、優しい言葉を掛けてくれて、落ち込みそうなときも、その人の言葉で一遍に元気が回復してしまう、そんな方がたくさんいる「笑顔いっぱいの生活の人生」に憧れるのではないでしょうか?
 この言葉はそういった人生になる運命を形作るためのキーワードであるに違いありません。まず、習慣を変えるとはどういったことでしょうか?
 それは大きくは、毎日0.1%の努力を続けることです。0.1%をバカにしてはいけないです。1年続けると1.001×365乗=1.44。2年続けると1.001×730乗=2.074。驚きますね。
 具体的には、毎日5秒だけ早く起きます。すると2年後には、1時間も早く起きれるようになります。清澄な空気の中での行動は人を健康にしますし、5秒を守り続けることで、時間を守れる信頼の厚い人間になれます。また、挨拶の声を0.1%だけ毎日大きい声にしていきます。2年経ったら大きな声になり、皆に存在感を与える人になります。そして、掃除の範囲を毎日0.1%だけ広げたり、念入りにやります。2年経ったら、いろいろなことに気付いて、人の役に立つ人になることができます。
 どうでしょうか? この小さな0.1%の行動を2年続けた人の性格は、とても前向きに言葉を発し、人々に勇気と元気を与える性格になっているような気がしませんか? そして、この性格で、多くの出会いをしながら、更に学びを深くしていけば、最初に記した「笑顔いっぱいの生活の人生」へと運命転換できると確信しています。
 最後にこのようにも言い換えることができます。「習慣に気をつけなさい。それは性格になるから。性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから」。  
 ぜひ、一人ひとりのほんの少しの努力で、良い習慣を身に付けてまいりましょう。    

合掌

2018.07.12インド訪問雑記

 名古屋からタイ・バンコク、インド・デリーを経由して、ほぼ24時間後に無事インド・インドールに降り立ちました。
 インドールにはアジア太平洋3Rフォーラムで講演する営業員らの応援で随行しました。このフォーラムは平成21年に日本の提唱で、アジア各国の3R(リユース・リデュース・リサイクル)の推進による循環型社会の構築に向けて設立されたものです。フォーラムは 2,000人は優に入る巨大なブリリアンコンベンションセンターで開催され、当社の社員は、開催2日目のセッションで日本に於けるプラリサイクルの事例を発表しました。
 そして、他国のスピーカーとのパネルデスカッションにも参加し、当社の内容をアジア各国の首脳に発信することができました。
 伊藤環境副大臣との昼食会が催され、大臣は最後に環境省は官民一体となり、3R事業について、今まで以上に注力していくとの話がありました。この昼食会で聞いた情報です。

●インドの廃棄物は現在出しているものが問題ではなく、過去に積まれたものから硫化水素が発生して、いたるところで火災が発生していることである。
●野積みの廃棄物からの取得物で生計を立てている人がいる。彼らをどう擁護していくかが、社会問題のひとつである。
●インドールは250万都市。日本人登録は5名
●ペットボトルリサイクル業者はゼロなど。

 インドールはインド国内350ある都市の中で、最も綺麗な都市ということでの開催でした。確かにメイン通りは掃除人がおり、行き届いていたが、一旦小路に入ると何もかが混然一体となり、埃と牛の糞の臭気が漂う、日本人が住むには厳しい生活環境がありました。交通事情は、環状交差点(ラウンドアバウト)が多く、人とバイクと三輪車と車が争うように前に進み、車は急発進急ブレーキを繰り返し、さながら荒波を分けて進む小舟のようでした。
 今回の訪問の感想としては、日本のように街角にゴミがない状態は世界では当たり前ではなく、行政と市民の一致団結した協力の中で維持されていること。そして、それは過去の日本の産業発展の経緯の中で、住民を苦しめた公害問題や豊島などの廃棄物処理問題などをそのままにせず、リサイクル法などの法律をつくり、丁寧に解決してきたことが効を奏したのだと思います。逆にインドの行政はヒンドゥー教や身分制度等が逆効果で、問題を先送りにしてきた結果、端的にゴミ問題が民衆を苦しめているようです。
 あらためて、世界の環境問題を解決していくためには、社会理念及び制度や環境技術が成熟していないとできないことであり、日本はその役割を果たしていく民族であると思いました。日本人として、周りの環境に対してできる小さなことを、ひとつひとつこなしていくことが、大切と考えます。

合掌

2018.06.12ベルギー訪問雑記

 日本国省庁から要請を受けて、短期間の間に2か国(ベルギー・インド)を続けて訪問しました。興味ある方、日程や詳細内容については、先月号の社内報や営業部の出張報告書をご覧ください。この「ひとりごと」では、訪問で体験した、よもやま話を思いつくままに記述しました。
① 3月20日~25日 ブリュッセル
 成田からベルギーへ出発。機体はボーイング787。12時間のフライトで、ブリュッセルへ。到着後NTTの方の出迎えを受けました。ホテルまでは30分程で到着。市内は歴史そのままの建物、その景観は保護されているのであろう素晴らしかったです。会場は趣のあるマーティンズホテルで思ったより小さな会場でした。120名程度で満員。今回のG7プラスチックワークショップの参加者は100名程度で、各国の環境省、プラ製品使用企業、環境問題に取り組む団体等でした。
 明日はなし我々のみが、同時通訳で、ロンドンから来た2名の同時通訳者の紹介を受けました。2名とも年配のベテランで、当社のことをとても意義ある会社と褒めてくださいました。また、余談であるが、同時通訳というのは、とてつもなく精神をすり減らす仕事であり、精神疾患に陥る方も少なくないようで、この両名からは、期間中いろいろなお話を通じて長い間の激務に耐えた精神的な強さを感じました。
 翌日は、オープニングからセッションが続き、午後には、自分の出番となった。当社とトヨタ自動車とのプラスチックリサイクルの高度化の話を中心に、日本の自動車活用のリサイクルプラスチックは新材と同様の品質が求められ、当社材は新材と同レベルであることに、全体から驚きを隠せない様子であった。参加者からの質問があり、「量の拡大」はどうするかでは、ELV(自動車解体)由来のプラを増やすことが、最大の近道であると回答し た。途中、質問に対して脆化温度などとシナリオにない言葉を発し、通訳を困らせたようです。(通訳様すいませんでした。)
 翌日は、「海洋ごみ」の問題が中心でした。世界の10大河川から流れ着くごみ。特に、おむつ、生理用品、ペットボトルそして漁業廃棄物が問題で、フランスの2、3倍の面積のある太平洋ごみベルト地帯が出来ている。今後益々、「海洋ごみ」の問題はマイクロプラスチック等で、人類に深刻な影響を及ぼすと見られ、各国対策が打たれていかねばならないと思いました。
 日本からの民間企業の参加は当社のみであったこともあり、日本型マテリアルプラの拡大のためにも、経営理念の「今こそ地球に恩返し」に添うためにも、いその(株)は改めて使命感をもってやらねばならぬと決意したベルギー訪問でした。
合掌

2018.05.07手品喫茶店訪問記

ある手品喫茶店に行ってきました。この手品喫茶には主人の手品を観賞に多くの人々が集まります。この日も午前11時に33人が集まりました。喫茶店にある普通のメニューをオーダーし、食事と会計を終え、待つこと数時間。午後2時になりやっと、主人の登場となりました。カウンター越しに、手品を見るのですが、特等席であるカウンターは6人が座れるだけで、残りの方は立ち見で、一番後ろの方は、1段上がっての観賞になります。
私は運のいいことに、カウンター席でした。ここからは、実際に観たことを書きます。

  • 1. 指輪を左手に乗せて、観客に角度の質門をし、30度と答えると、30度の角度を保って静止する。だんだんと90度になり、120度になり、また元に戻る。言った通りの角度になる。
  • 2. 私が出した1万円札の四隅のひとつを人差し指に乗せると、たったまま静止する。勝手に中指、薬指と移動し、手を放しても空中で静止している。
  • 3. 観客から借りた指輪を箱に入れて、数回振ると音が無くなり、自分の首から掛けたネックレスを見せるとそこに引っかかっている。
  • 4. ルービックキューブを観客に混ぜ合わせて、頭の上で、一瞬で元にもどす。参考までに、世界記録は6秒。
  • 5. 私の隣の同行者が引いたくじで偶然当たった人の父親の名前を正確に当てる。それも数人当てる。
  • 6. 私が出した千円札を卵とともに袋に入れて、振るとお札が無くなった。卵を割ると、丸く円筒形になった控えた番号と同じ千円札が、黄味と白味に混ざって出てきた。
  • 7. 5と同じく「くじ」で当たった人に、自分の好きな絵を描かせた。鬼の絵が描かれていたが、瞬間に主人が出した紙には、ほぼ同じ絵が、描いた人の名前と描いた時間とともに描かれていた。しかもその時間とは当日朝7時58分であった。

 これらが、3時間たっぷり行われました。1から4までは、小道具を使った手品であると思いますが、5から7は、まったく分かりません。
この手品には見学料は必要ありません。810円以上注文くださいとありました。主人の趣味ですね。
途中人生の深い話もありました。要するに主人は我々が思うことは、努力で必ず実現するということを言いたいようです。でもこれらが真実ならば、われわれが現実で見ていること、行なっていることはとっくに決められていることなのかも知れませんね。人の価値観の変化を促す訪問でした。
合掌

2018.04.11新宿調理師専門学校 上神田梅雄(かみかんだうめお)校長から学ぶ

 いそのグループで参加した方も多い、「タニサケ塾」の関西在住の体験者が中心となり、「大阪・松岡会」が3年前に発足されました。松岡会長に縁の深い方が講師となり、会員が学んでいく形式です。講師はどちらかといえば、高学歴でない方が多いです。地方の貧しい村から飢えをしのぐために都会に出ざるを得なかった方もみえます。彼らは、どん底から這い上がってくる中で、多くの人たちに助けられたり、裏切られたり失敗しています。
 共通していることは、笑顔と忍耐がありました。体験の中から、彼らは独自の成功の法則を見出されました。
その成功の法則は人から学んだものではなく、魂の中から沸々と湧き出てくるといった類のもので、この珠玉の言葉が、一旦外に出ると聴くものに震えるような感動を与えます。
 このことは、私たちに聴いたことや読んだものは頭の表皮一枚にこびり付いているだけのものです。血の滲むような体験や実践から得るものだけが、自分の体に身につくことを教えられました。
 第7回目は、新宿調理師専門学校の上神田梅雄校長でした。演題の「人生で大事なことは全て厨房で学んだ」
という言葉どおり、厨房で学んだことを学校経営に生かし、校風を進化させて生徒数を2倍にして、立派な調理人を輩出する学校に再建した方でした。
 私の心に響いた多くの言葉がありました。

●料理方法は全て5方に(生・焼・煮・蒸・揚)に分類される。
●和食は日本という恵まれた四季をもつ国土だから考え出せる5法が使える最高の料理。
●中華料理は200度以上で焼く、揚げる。どんなものも食材にできる。だから華僑は全世界を席巻できた。
●家庭のお袋の味が、今は残念ながら、コンビニ袋の味。
●生徒は年間250回も学校に来てくれる大切なお客様。呼び捨てにするのはもってのほか。
●いつから「調理師」が上から目線の「先生」になったのか。先生ではありません。
●鍋磨き大会を開催した。使った後は、使った前より綺麗にして返す心の養成。

 後日、上神田校長からおハガキが届きました。
 「調理師とは食卓に笑顔の花を咲かせる仕事」という経営理念が印刷されてありました。そして、共に美しい文字で、「たかがチンピラ板前ごときの私が、偉そうなことを述べ、恥ずかしい思いです。全ては松岡会長の企てごとでございますので、お赦しください」とありました。味わい深い言葉ですね。
 どこまでいっても謙虚であり、常に学ぶ姿勢を忘れない。実践から湧き出てくる言葉を発する。これらを私たちの目指す姿にしていきたいです。
合掌
(愛たいむす第38号より引用)

2018.03.06江戸しぐさから「イキ」を学ぼう

 「イキ」という言葉があります。漢字は「粋」と書きますが、今回はこの粋ではありません。今月はこの「イキ」という言葉の意味を理解して、生活の一部に取り入れてみてほしいという願いです。
 この「イキな人」という存在は、そもそも時代を遡り、江戸時代の「江戸しぐさ」を身に付けた人たちのことを指すようです。
 「江戸しぐさ」とは、お説教臭い道徳論ではなく、カッコイイ庶民の美学として広がり、江戸の人たちが身に付けた礼儀作法だったようです。大人たちがこの美しいしぐさを率先して行ったため、子供たちはカッコイイ大人に憧れ、そのような「しぐさ」を真似したようです。
 代表的な「しぐさ」を数点挙げます。
  1.お心肥: 気の利いた人間になるため、自分を磨き、教養を身に付ける。

  2.亀の甲より年の功: 世間を見る目をもったお年寄りを皆が大事にする。お年寄りも、若者を笑わせ、立てて、知恵を伝承するなど若者を育てることが評価の基準であった。

  3.子供の養育方針: 三歳心、六歳躾、九歳言葉、十二歳文、十五歳理。子供の発育の段階にそって、養育する。

  4.人みな仏の化身

  5.もったいない大事「しぐさ」: 全て使い切る循環型エコ社会。物を大事にする「もったいない」の心。

  6.草主人従: 草(自然)を主人と考え、人間はそれに従うべきであるという考え。

  7.おかげさま: 目には見えない陰の動き、すなわち神仏の加護があったことに対する感謝の言葉。

  8.有り難う「しぐさ」: 「有り難い」つまり「めったにありえない」という日本語は見えない関係も含めて、ありがとうと言っていること。

  9.いい笑顔はすべてに優る。

 10.駕籠止めしぐさ: 目的地の前で降りて歩いて訪問する。いつまでも謙虚な態度。

 11.こぶし腰浮かせ: 満員の渡し船に、一人が乗り込んできたら、気持ちよく腰を浮かせて、こぶし一つ分横へずれて、席を空ける。

 12.傘かしげ、肩引き: 狭い道で、相手にしずくが落ちないように、傘を逆側に傾けたり、肩を引いて、相手に当たらないようにする。

 まだまだ八百八十くらいのしぐさがあるようです。
 江戸時代は二百六十年以上もの間、戦争のない時代が続いた世界の歴史においても例のない時代であり、その平和で安心な社会を支えたのが、この「江戸しぐさ」だったと考えられます。
 当社の社員さんも、江戸の町民をみならって、思いやりをもってお互いを大切にし、相手の成長を喜ぶ「イキ」な人になれるといいですね。一人ひとりがこの「江戸しぐさ」を学び、二百六十年続いた江戸時代のように、当社も百年企業の道を共に歩んでまいりましょう。
合掌
(愛たいむす第37号より引用)

2018.02.06娘への手紙

 成人式の娘が照れながらでも、嬉しかったようです。娘に宛てた手紙を載せます。親バカだと思い、お赦しください。
 娘へ
 成人式おめでとう。晴れて大人いりだね。あなたとの思い出で一番印象に深いのは、城北病院で生まれたときに遡ります。生まれたその姿で、看護婦さんに抱かれていましたが、一瞬目が大きく開けられ、上目使いで、「これが私のお父さん」としっかり見つめられたときです。すでに意思をもった目をしていて驚きました。
 その後は習字の先生との出会いで、長年続けたことで、一瞬一瞬を懸命にやること、そして継続することが大切なことなど様々な学びをしていると思います。
 大学では、ゼミで人間関係に揉まれて挫折したこともあったようだけど、人は挫折しながら、悩みながら、乗り越えていき成長をするもの。これからもあなたが高い「志」をもてばもつほど、挫折はやってきます。でも乗り越えられない壁はやってこないから大丈夫。努力すれば必ず道は拓けます。
 お父さんも会社のことがあり、大変な年月でなかなか遊んであげられなかったけれど、その分お母さんがしっかり育ててくれたおかげで、すくすくと素直でよい娘になったと喜んでます。これからまだまだいろいろあると思いますが、ひとりで考え込まず、人生の先輩たちに教えを貰いながら、元気で明るく楽しい人生を歩み続けてください。楽しい人生を過ごす人ほど、年を取らないようです。
 それともうひとつ。あなたの生活はあらゆるヒトが作ったあらゆるもので支えられています。また、あなた本人でさえ、意識しない見えない力で、動かされています。体の臓器がそうですね。あらるゆものが当たり前でなく、あらゆるものが、感謝の対象になります。これを「感謝力」といいます。お父さんも最近この言葉を知りました。この「感謝力」を日常に実践していくと、不思議に力が湧いてくるし、ついてる自分を発見できます。
 この成人の日にあたり是非日常に「感謝力」を活用されていくといいです。本当にあなたには、我が家に生まれてきてくれてありがとう。深く感謝しています。これからもどうぞよろしくお願いします。
2018年1月8日 父より 
(愛たいむす第36号より引用)

2018.01.12謹賀新年

 社員およびご家族の皆様、輝く2018年の新春を迎えまして、益々溌剌として元気のことと拝察致します。日頃は、当社の企業活動に陰になり日向になり、絶大なる協力を賜り心より御礼申し上げます。本年もどうぞ変わらずよろしくお願い申し上げます。
 昨年を振り返りますと、一昨年で安定した収益改善の道のりを踏襲しながら、細かい部分を修正し、本格的に安定走行に入ってきた感があります。売上げの二本柱の内の取売商品については、お付合いの古い仕入先から、メーカートラブルの玉規制の中でも多くの材料をお分け頂きました。また製造品については、新材市況がナフサ連動により上昇する局面のなか、引き合いが多く復活し、価格が通るようになり、製法においても先行配合のやり方で原価コントロールがうまく行き、価格、品質ともに適正な配合が成されるようになり、利益に貢献するようになりました。
 経費面においても、トヨタ生産方式ならぬ、いその生産方式が、製造品のリードタイムを短縮させ、在庫減等の経費圧縮につながっています。更にISO手法により進化させて頂きたいです。
 今期51期から、経営理念を「今こそ地球に恩返し」に変えています。この地球に生まれていることだけでも十分に感謝し、恩返ししよう。常に心に感謝をもつ=「感謝力」の経営理念です。実践してまいりましょう。
 欧州から帰国して、今年、日本がじっくり考えるべきは、ユニセフが揚げた「17の持続可能な開発目標」(以下略して、SDGs「サスティナブルデベロップメントゴールズ」)の考え方にどう向き合うかだろうと思います。この開発目標は、欧州では官民ともかなり強く意識しているようで、今回の会議のなかでも話されていました。社会全体で取り組んでいる様子です。 日本でも大手企業を中心として、SDGsの考え方を広めていくことにコミットメントしている会社が増えてまいりました。企業単独の利益ではなく、そのことが、公共の利益にどう影響を及ぼすのかを、見極めていくという社会性のある企業づくりをするということです。
 いそのもリサイクル材の普及、コミュニケーション活動の推進、そして、社員教育等を行っていますが、更に上積み目標を決めて推進していく必要があります。多くの目標をもつSDGsですが、一人ひとりの身近な行動で、解決できるものもあります。いそのはこれから100年企業を目指しますが、これを可能にするのも、このSDGsではないだろうかと思えてなりません。新しい言葉ではありますが、是非この言葉に親しんで頂き、まずは、身近に感じて頂きたいです。合掌 
(愛たいむす第35号より引用)